遥かなる「知」平線

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ヴィジェ・ルブランの自画像

ヴィジェ・ルブラン(1755-1842)は、18世紀後半に活躍した女性の画家で、
今日では、この時期の最も有名な女性画家とされる。
革命前のフランス王侯貴族の肖像画を多く描き、マリー・アントワネットのお抱え画家として活躍した。
2つの自画像をご紹介しましょう。

【エリザベト・ルイーズ・ヴィジェ・ルブラン】

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【自画像 1800年サンクトペテルブルクエルミタージュ美術館

1800年、サンクトペテルブルクの美術アカデミー会員になり、大変な名誉をうけた。
「私はこの甘美な瞬間を生涯忘れないだろう」
アカデミーのために描いた自画像である。

 

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【自画像 1791年イックワース、サフォーク州、ナショナル・トラストブリストル・コレクション】

ただ、上の絵は、自分の娘を描いているのに対し、ウフィツィ美術館のものは、
マリー・アントワネットを描いているところが異なっている。

18世紀後半フランス宮廷の場を中心に、女性の画家が、革命を経験しながら激動の時代に活躍した。ヴィジェ・ルブランは、その象徴的な存在であった。

ヴィジェ・ルブラン展
2011/3/1~2011/5/8 三菱一号館美術館