遥かなる「知」平線

歴史、科学、芸術、文学、社会一般に関するブログです。

2012-03-01から1ヶ月間の記事一覧

二人で一人 課長と代理

自由な頭脳と健全な意識を与えよ、さすれば良き政治体制を与えよう。(ボルテール 18C中仏の啓蒙思想家)啓蒙主義を広めた中心人物。自由な精神の持ち主にして旧体制、旧精神を舌鋒鋭く批判した。「政治体制」を「組織」と置き換えてみてはいかがでしょう。 …

魂はイェルサレムの空へ テンプル騎士団の誕生と悲劇

天知る、地知る、我知る、汝知る。(四知)(注)二人だけの秘密なんてないんだよ、天と地が知っているからね。(モンモ) 「道」は秩序である。「権力」は、秩序の「標識」だ。「君主」は権力の場における標識の具象である。だから……もしこの世に秩序が必要…

名もなく墓もなく テンプル騎士団の誕生と悲劇

天国へ行くのに最も有効な方法は、 地獄へ行く道を熟知することである。(マキャベリ) 戦略的判断のミスは、十指に余りある戦術的成功をもってしても救えない。(ナポレオン) 塩野七生 『十字軍物語 2』 (新潮社) の表紙(一部) 2回に渡って、十字軍で…

フィレンツェ 祖国の父コシモ

レオナルド・ダ・ヴィンチの生涯 (2) わたしは、この都市(まち)の気分を知っている。われわれメディチが追い出されるまでに、50年とは要しないだろう。だが、モノは残る。(コシモ・デ・メディチ) フィレンツェは「花の都」と呼ばれている。もともと…

3.11 追悼から希望へ

人の一生てのは一回きりだ・・楽しくないとか、悲しいことがあったから、なんて言って、やり直せねえんだ。・・みんな、一回きりの人生だ。・・ だから、何があっても、・・死にたいほど悲しくても、・・それでも、それでも生きていくしかないんだ・・なぜな…

三月の海から

水平線が厚く低い雲塊に消えて三月の海は視界いっぱいに灰色だった 短い防風林を抜けた砂浜にはあの時と変らぬ波が、静かに寄せていた 狭い浜に、時間から取り残されたような岩に腰をおろし海から吹きつける風を、正面から受けていた あの日、白い砂と四つ葉…