遥かなる「知」平線

歴史、科学、芸術、文学、社会一般に関するブログです。

絵画・芸術

ボッテチェリとルネサンス

去年もボッテチェリ関連の展覧会がありましたから、サンドロ・ボッテチェリは結構日本でも人気があるようです。(「ウフィツィ美術館展」参照) monmocafe.hatenablog.com 『ボッテチェリとルネサンス フィレンツェの富と美』の展覧会がありました。 フィレ…

2014年ウフィツィ美術館展

(追記 2014.11.22 18:17)ボッテチェリの1494年以降の代表作品を追加記載しました。1480年代の作品と比較してご覧になって下さい。 ---------------------------------------------------------------------------------------------------------…

ナチス略奪絵画の発見

人間が自分らしく生きられる自由のない限り、芸術の栄える余地はない(ルーズヴェルト大統領) 労苦は去る、ほとんど目に見えない名声を抱えて。(ダ・ヴィンチ) 2013年11月初め、ドイツ南部ミュンヘンのマンションで、ナチス・ドイツが略奪するなどし…

2013年ラファエロ展

人生は思いもよらなかった場所に人を連れて行くものだ・・でも、よいこと、意味のあることをしていれば・・自分は正しいことをしてるって信じられる(ジェフリー・ディーバァー『ウォッチメイカ―』) 人は自らに課す要求に応じて成長する。自らが成果とみな…

2012年ベルリン国立美術館展

人はみな生まれながらにして自由を求め、隷属を嫌う。(カエサル「ガリア戦記」) 自由を愛する者は、ごくわずかしかいない。 大半の者たちは、 公平な主人を求めているにすぎない。(サルスティウス「歴史」) 先にベルリン国立美術館展のフェルメール『真…

2012年マウリッツハイス美術館展(2)レンブラント

最も才気ある者は、最もみじめな思いをせねばならぬ。最も過酷な使命を負わねばならぬ。それは天の摂理…。世人の決して理解できぬ労苦をなめねばならぬ。 人間はできないと思ったら、まっすぐ歩くことだってできやしねえんだ。町に出て、ぐうたら生きている…

2012年マウリッツハイス美術館展(1)

実際に戦う者が、何が必要か決めねばならない。会計係の仕事は、それを予算のなかで実現できるよう知恵をしぼることだ。 確執は当然ある。が、決定を下すのは、実際にものをつくったりする者たちであるべきなのだ。 真に良質な人間たちは、自分たちが求めら…

ミケランジェロ ピエタ

われらいずこより来たるや?われら何者なるや?われらいずこへ去らんとするや?(P・ゴーギャン 1848-1903 フランスの画家) (注1)ゴーギャンのこの題名の絵がアメリカ・ボストン美術館にある。 ケランジェロ・ブオナローティ 『ピエタ』 サン・ピエトロ…

2011年ヴィジェ・ルブラン展

権力はそれを持つ者が死ねば終わりだが、芸術は、それがホンモノであれば永遠の命をもつ。(塩野七生 『ローマ亡き後の地中海世界 下』 新潮社 2009年) ポリニャック公爵夫人 ヴィジェ・ルブラン 1782年 ヴェルサイユ宮殿美術館 写真のなかった時代…

ユトリロ 酒と絵に溺れた人生

オレは狂ってなどいない。ただの酔っ払いだ。(モーリス・ユトリロ) もう随分前になるが、友人とユトリロの展覧会を見に行ったことがある。大きなモンマルトルの風景画コピーを一枚買ってきて、部屋の壁一杯に貼っていた。 そのモーリス・ユトリロ展が、去…

ヴィジェ・ルブランの自画像

ヴィジェ・ルブラン(1755-1842)は、18世紀後半に活躍した女性の画家で、今日では、この時期の最も有名な女性画家とされる。革命前のフランス王侯貴族の肖像画を多く描き、マリー・アントワネットのお抱え画家として活躍した。2つの自画像をご紹…