遥かなる「知」平線

歴史、科学、芸術、文学、社会一般に関するブログです。

「小銭入れ」の行方

生涯のある時期における時間の心理的な長さは、
その人がその時まで生きてきた年数の長さの逆数に比例する。
(ピエール・ジャネ;仏の心理学者、ジャネの法則

役人の数はその仕事の大小に関係なく、
常に一定の割合で増える。

会議に費やされる時間は、
その項目の予算額に反比例する。
(C・N・パーキンソン;英の政治学者、パーキンソンの法則

バターを塗ったパンを絨毯の上に落とした時、
バターを塗った面が下になる可能性は、絨毯の値段に比例する。
(H・キッシンジャー;米、元国務長官、意地悪さの法則)

 

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レンブラント・ハルメンスゾーン・ファン・レイン 『ヨハネス・エリソン師』1634年 ボストン美術館

 

2~3年前に、こんなことがありました。

あるパートナー会社での会議が終って、席の後ろの机に置いていたバッグに資料を入れ、その脇に置いていた上着を着て、同僚とその会社のビルを出ました。
ちょっとコーヒーでも飲んで行かないかと、会議をしていたビル近くの喫茶店に二人で入りました。

先に、注文して料金を払い、空き席を探して先に座って、同僚が来るのを待っていた。しばらくして、同僚も、アイスコーヒーをトレイに乗せてやってきたのですが、小銭入れがないといいます。

千円札で払ったので、大丈夫というのですが、大事にしていた小銭入れだというので、さっきの会社で自販機を使ったというし、歩いてきた道を探しつつ、近いから戻ってみたら、と言って戻らせました。

10分ほどして、戻ってきましたが、やはり、見つからなかったといいます。
しばらく、おかしいなあ、と言っているうち、

「ひょっとして、モンモさん」
「うん?」
モンモさんが机に置いていた上着に、間違って入れたかも知れない

その言葉と同時に、ちょっと重いと感じていた上着の右ポケットに手を入れてみたら、なんと、同僚の小銭入れが出てきたではありませんか。

「なんと、これか?」
「あっ、それです」

同僚は、会議か始まるまえに、自販機でお茶のペットボトルを買い、
会議室に来て、机に置いてあったモンモの上着を自分の上着と思って、
小銭入れを右ポケットにしまったのでした。

ほんとに、お前はいいやつだなあ。人の上着に小銭入れを入れてくれるんだから
と、大笑い。
札入れでもいいんだよ~」と。

そういえば、上着を着ようとしたら、ちょっと乱れて置いてあったし、
右ポケットも何となく重い感じがして変だなあ、とは思っていたのは事実ですが、・・・。

皆さん、会議の時は、上着の置く場所には注意しましょう。
ひょっとして、「札入れ」が入っているかも知れませんから。