遥かなる「知」平線

歴史、科学、芸術、文学、社会一般に関するブログです。

健康のためには知らない方がいい

モンモは、勤める会社のシステム部門に所属しています。
少し前のことですが、そのシステム部門を担当する役員が出席した会議での話です。

システム部門で頭が痛いのは、システムトラブルです。
お客様にご迷惑をかければ、部門の責任者が詫び状をもってお詫びに行ったりします。

そうした部門を担当する役員にとっても、これは悩みの種です。
他の部門からも非難されますし。

 

プログラムを書いて、テストを繰り返しても、どうしても人間のやること、すべてのケースをテストして検証することはできません。
まして、10年、20年それ以上の間に積み重なった複雑なロジックは、そう簡単に読み解いて、バグ(プログラムの欠陥、不具合)のない高品質のシステムを作ることは、時間のかかることなのです。

そのシステムの仕様を記したドキュメントがない場合はなおさらです。
プログラムのソースコードを一行一行を読んで行かなくてはなりません。

システムのことが分からない人が担当役員になると、なかなかトラブルの原因を聞かされても理解できず、理解できないまま、システムトラブルが起こる度に、「お詫び」をする事態に備えなければならないようなことになるのです。

 

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そんなある日、その担当役員が、出席した会議がありました。
トラブルの話になります。
みんな、神妙な顔をしています。

「どうしてトラブルが起こるんだ?システムのことは良く知らないから、オレは夜も眠れないんだ」とおっしゃる。

 

そこで、モンモ、の~んびりと言ってしまった。
「知ったら、もっと眠れなくなりますよー」

「ギャハハ・・・、もっと眠れないか」(笑)

「そうです、知らない方がいいんです」

「ハハ~」

最期は諦めたのか、なんとも情けない笑いになってしまいました。
でも、みんな笑ってくれたから、少しは幸せになってくれたでしょう。

ウン、これも受けたね、内心小さなガッツポーズ。