遥かなる「知」平線

歴史、科学、芸術、文学、社会一般に関するブログです。

12月最初の会議が始まる前に

書き留めよ。
議論したことは、
風の中に吹き飛ばしてはならない。
(ガリレオ

 

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モーリス・ユトリロ 『サン=リュスティック通り、モンマルトル』 1948年頃

 

12月になると、いつもあっと言う間に時間が過ぎてしまいます。
12月1日に、こんなちょっとした「人畜無害」の話がありました。
読みようによっては、なんのことやらわけがわからないエピソードですが、もしわからなかったらお許しを。

会議が始まる前、隣の席に座っていたミガモが、会議のメモをとるためにノートに日付を書いていました。
A4判の大きさの新しいページの左上に、清々しくも「12/1」と。
これから始まる会議のメモをとる準備でした。

(ちなみに、モンモは、仕事で使う業務用のノートは持っていません。PCでの入力もしません。)

と、ミガモは、自分で書いた真新しい小さな日付を見つめて、「えっ」と小さくつぶやいたのでした。

そんな呟きを、モンモの耳は聞き逃すはずがありません。
ミガモが自分で書いて、じっと見つめている「12/1」の文字も見逃しません。

チャンス。モンモは、ミガモの耳にそっと囁くのです。

そうだよね、もう12月だよね。一年経つの早いよね
ミガモは、少しうなずきます。
モンモの声を聞いていることを確認して、すかさず、続けます。

いったいこの一年、何をしてきたんだろうね・・・。
そして、5年経って、また同じようにここに座っているんだろうね。

もう12月、この一年ぼくは、いったい何をしてきたんだろう、って。
モンモは、もうこの会議、5年後はいないけど、頑張ってね・・・。

ミガモは、じっと「12/1」をうつむいて見つめながら、
くっ」と言って、肩を落としたのでした。

よし!」と、モンモは心のなかで呟いて、会議室の中に視線を投げたのでした。

師走の平凡な日の午後の、何気ない一コマでした。
皆さん、ガリレオも言うように、論議したことはしっかりとノートに書き留めましょうね。

・・・・

今日は、大変失礼をば致しました。