窓に描く春
ふと、外を眺めたいと思う
部屋の窓から、新しい世界を知りたいと願う
そこに、未来が在るとでも言うように
見知らぬ運命が、そこにある気がして
しばしの間、窓から外を眺めている
枯れ木に雪が寂しくまとわりついて
風景はちょっと灰色に冬化粧
ここに色彩を強く立ち上げようと、
いつしか窓際に立っている
窓からの冷気を受け止めて
信じる明日を描こうと
ガラスの向こうに、視線を送る
まだ春は遠いが、
心に描く景色は豊かであって欲しいと願うのだ
闘わなければならない時がある
守るべき正義とか、良心があるなら、
そこに身を投げる価値はあるだろう
さあ、窓の向こうに、
今はまだ未完の春を採りに行こう
もう一度、小さな人生を立ち上げて、
希望という道の入り口を探しに行くのだ
(注)画像は「壁紙屋モグ」さんからお借りしました。