遥かなる「知」平線

歴史、科学、芸術、文学、社会一般に関するブログです。

自然科学

世界で一番美しい等式

数学の中にこそ、そこで取り扱われる事物の知識すなわち真理が含まれている(ダ・ヴィンチ 『レオナルド・ダ・ヴィンチの手記』 岩波文庫 杉浦民平訳) 頭が痛くならない程度に、今日はオイラーの「世界で一番美しい数式」と言われる「オイラーの等式」をご…

地球の大きさを測る

私は、砂漠で小石や貝を拾って遊んでいる子供のようなものだった。真理の大海はいまだ発見されることなく目の前に広がっている。(ニュートン) 人間は、宇宙の大きさを測ってしまいました。宇宙の年齢は137億年とすると、宇宙はこの間膨張を続けました。…

時間の不思議

時間というものは運動や変化がおきてはじめて認識できるものであり、運動や変化がなければ時間もないアリストテレス(前384~前322) 『自然学』 飛ぶ矢は、どの一瞬一瞬でも静止している。静止している矢をいくら集めても、飛ぶ矢はあらわれないはず…

誰にでもよくわかる証明問題

高校の頃、数学の参考書に『よくわかる数学』シリーズというのがありました。 (歳がばれちゃいそうです!) 友人が、「よくわかる」というから買ってみたけど、「よく分からなかったぞ」という。モンモは、「誰にでもよくわかる」とは書いてない、と言った…

自分を知るには、他人を知らねばならぬ

何日も何日も、自分のことばかり考えてすごしたら、自分について、どんな新しい発見をするのかしら。(A・クリスティ『春にして君を離れ』) 自分を知るには、自分自身を見つめてはならない。(モンモ・カフェオーレ卿) 人間の脳について、池谷祐二『単純…

はやぶさ 地球へ帰ってきたよ

去年6月13日、小惑星探査機ハヤブサが、7年ぶりに地球に帰ってきました。大きく報じられていたので、知っている人も多いでしょう。もうすぐ一年が経ちますが、この時のことを書いてみました。 ただいま、地球のみなさん。7年間、60億キロの一人ぼっちの…

脳と幽体離脱

脳には1000億個の神経細胞があるといいます。医学・生理学賞でノーベル賞をとった利根川進さんは、人間にとって「脳」は、最後の研究フロンティア、という主旨のことを話していましたが、随分と研究が進んだとはいえ、人間の脳はまだよくわかっていませ…

難問中の難問 「リーマン予想」に挑む天才たち

随分前に、NHKスペシャルで、リーマン予想についての放送があった。見ようと思っていて逃し、会社の同僚にに話したら、BSハイビジョンで再放送やるよと教えてくれた。さすが数学科出身だけあって、興味があって見ていたらしい。 「1、2、3、5、7、・・…

ロシアの森に消えた天才数学者

「証明が正しければ賞は不要だ」 「しかしこの問題は、我々を遥か遠くの世界へと連れていくことになるだろう」 (グリゴリ・ペレルマン)ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 2002年の…

2011年3月11日 東北地方太平洋沖地震

プレートテクトニクス理論でよく知られているように、太平洋プレートは、一年間に8~10㎝東へ移動し、日本海溝付近で日本列島の北半分が乗っている北米プレートの下にもぐり込んでいる。 北米プレートは、太平洋プレートからのストレスを長期間プレート境…