遥かなる「知」平線

歴史、科学、芸術、文学、社会一般に関するブログです。

2013-01-01から1年間の記事一覧

ダ・ヴィンチ 聖ヒエロニムス

レオナルド・ダ・ヴィンチの生涯 (9) なぜおまえはそんなに苦しむのか。人は偉大になればなるほど苦しみを受けとめる器が大きくなるものだ。(ダ・ヴィンチ) フィレンツェで独立してからのダ・ヴィンチは、あまり恵まれていたとはいえない。1476年、…

囲碁界の若きヒーロー

「勝ちか、負けか」、私の首はその一点でしか繋がっていない。 「練習に耐えた自分を信じろ」努力は裏切らない。・・ピンチを救ってくれるのは、普段の練習で得た自信だけだ。(宇津木妙子 『努力は裏切らない』 幻冬舎元全日本女子ソフトボール監督2000…

信長 安土城(3)思索の塔

高い塔を建てなければ、新たな水平線は見えてこない(的川泰宣 『はやぶさの奇跡』) トップの仕事とは、昨日に由来する危機を解決することではなく、今日と違う明日をつくり出すことである(ドラッカー 『経営者の条件』) 安土城は、一層(地下)から七層…

Station Black Out(全交流電源喪失)

2013年7月9日、元福島第一原子力発電所の所長だった吉田昌郎さんがお亡くなりになりました。謹んでご冥福をお祈りいたします。(7月9日追記) ----------------------------------------------------------------------------------------------------------…

信長 安土城(2)4つの道

やがて信長は、無辺という僧にきいた。「客僧(無辺のこと)の生国はどこか」無辺は、「無辺」と答えた。信長は重ねて「唐(中国)か天竺(インド)か」と聞いた。無辺は、ただ「修行者である」と答えた。すると信長は「人間ならば、かならず日本か唐か天竺…

信長 安土城(1)

この尾張の王は、年齢37歳なるべく、長身痩躯、髭少なし、声はなはだ高く、非常に武技を好み、粗野なり。・・・決断を秘し、戦術に巧みにしてほとんど規律に服せず、部下の進言にしたがうこと稀なり。・・・よき理解力と明晰なる判断力とを有し、神仏その…

小惑星衝突

絶望する間に、行動あるのみ(福井晴敏 『Twelve Y.O』 講談社) 君も変っていく。ぼくも変っていく。お互い、自分がどこへ向かっていくのかは未だ分からない 誰も飢えていないところへ流れるニュースに、痛みは伴わない。旗を振るような人類共通の関心事な…

ダ・ヴィンチ 東方三博士の礼拝

レオナルド・ダ・ヴィンチの生涯 (8) この男は、何事をも成しとげられぬだろう。はじめもしないうちから、もう終わりのことを考えているからだ。(ローマ教皇 レオ10世) ダ・ヴィンチがフィレンツェからミラノへ行く前に描いた、未完のままに終わった…

ダ・ヴィンチ 美しき姫君

哲学(フィロソフィー)は、科学(サイエンス)と同じく、誰かがごく一般的な疑問をいだいたときにはじまる。(バートランド・ラッセル『Wisdom of The West(西方の知恵)』) 人間は、自分自身を支配するよりも大きな支配力も小さな支配力も、もつことはでき…

バテレンと俊足トラオ

だから、ルキリウス君、・・・すべての時間をしっかり掴んでおけ。君が今日という日を手に握っていれば、明日に依存することが少なくなる。人生は先送りされてゆくあいだに、通り過ぎてしまうのだ。 正しい行為の報酬は、それを行ったということの中にある。…

フィレンツェ パッツィ家の陰謀

思考の力が悪意及び公然たる暴力に加わると人間には逃れようがない。(ダンテ 『地獄篇』) ひとたびロレンツォがフィレンツェから消えれば、われわれはその共和国を思い通りに動かすことができ、実に好都合なのだ(シクストゥス4世、モンテセッコの供述か…

ガリレオの指

神の摂理は、我々の前に開かれている最も巨大な書物、即ち、大自然のなかに数学の言葉で書かれている。 私が千倍にも広げたこの宇宙が、今は私の内面の小宇宙にまで縮まってしまった。(ガリレオ・ガリレイ) 私に判決を下したあなたがたのほうが、判決を受…

フィレンツェ時代の聖母子像

レオナルド・ダ・ヴィンチの生涯 (7) 問いを恐れない。問いは否定ではない。問えないのは弱さ。 他人を基準にしたら、自分の明日は描けない。 選ばれようとしていないか。 選ばれる為に自分を捨てていないか。 (為末大 『走る哲学』 扶桑社新書) 人には…

2013年元旦 未来へ

ビルから雲ひとつない濃紺の空に初日の出を見たことがあった まだ暗く、星々が煌めく空を東から紫色に染めあげながら太陽が昇って来たのだった まだ暗い、低いビル群を冷たい闇の底から救い出すように長い影を西へと追いやって、明るくしていった 私たちの未…